愛を読むひと

109シネマズMM横浜で観てきました。


15歳の童貞少年が36歳のお姉さん(おばさん)に筆おろしされて、夢中になっちゃう話。彼女は突然姿を消し一夏の甘い思い出となるはずが、1958年の戦後ベルリンが舞台なのでナチとホロコーストがテーマに関わってきます。月日は流れて、童貞少年が法学部の学生となって傍聴する戦争裁判に被告のナチ SS (親衛隊)として出廷してきたのが彼女だったという展開。

アメリカとイギリスがドイツのユダヤ大虐殺を映画にしたと、町山智浩さんがラジオで言っていました。「たとえていうなら、中国と韓国がよってたかって、日本がやらかした戦争の罪を映画のなかで償わせて、あげく後悔と罰を受けさせるという構図の映画」とも。たしかに終始朗読する本が全部英語で書かれているっていうのには、猛烈に引っかかりましたが、この映画の主題はココではないと思うので...。

ケイン・ウィンスレットが、おっぱい丸出しで家にいるときの絵は殆ど素っ裸。組んず解れつの濡れ場は局部が見えそうで見えない往年の日活ロマンポルノ並みの高等技法です。おっぱいありがとー!な訳ですが、36歳から66歳まで演じきる役者魂はスゴイ。66歳役でおっぱいは出してませんが...。刑務所での面会シーンは鳥肌モノ。これだけ演られるとオスカーあげたくなるよね。

弁護士になったレイフ・ファインズの罪と罰に対する、わだかまりと人格形成の欠落の部分が端折ってあるのかな?なんとなく分かるのですが、ちょっと遠い視点で観てしまうので、感情移入しにくいです。人間の正義とは何かという視点で掘り下げられていない感じ。原作はどうなっているんだろう。「朗読者image」も読んでみようと思います。

公式サイト

愛を読むひと (ケイト・ウィンスレット、レイフ・ファインズ 出演) [DVD]image

2009年07月11日 (土) at 16:54



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