レベル7/宮部 みゆき

記憶喪失と失踪モノという、ミステリー2大王道が、同時進行するプロットが、興味深い構造となっております。


レベル7(セブン)

2つの物語が平行して進む前半は、もう謎だらけで、しかも、この人の持ち味?の、のろい展開・・・。うーん、また失敗か?とか思いつつも読み進めるのは、すらすらと行けましたね。もっと、ひとつひとつの展開が、短かったら良かったかもな。で、ホテル火災と殺人事件という、過去の事件によって、この2つの物語が、収束に向かう訳です。後半のスピーディな、展開は抜群です。

失踪譚と、記憶喪失譚、それぞれ登場人物の描き込みの、違いも興味深い。ヒロイン真行寺の細やかな心理描写、いっぽうの記憶喪失譚のクールな、駆け引きとかね。飽きさせませんね。

ラストは、えー!なんですけどね・・・。ちょっと、それでいいのかって、終わり方です。

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2004年08月10日 (火) at 23:44



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