突破—BREAK/西村 健

作者曰く「荒唐無稽大馬鹿アクション」シリーズだそうです。その、3作目は、怪物並の体躯を持つ、九州男児豪傑探偵物語です。


突破—BREAK

デビュー作「ビンゴ 」、続編「脱出ーGETAWAY 」に続く、新宿探偵モノ。続編といっても、舞台の新宿ゴールデン街と登場人物(犬)が、かぶっているってだけなんですけどね。主人公は、それぞれ全く違っていて、ストーリーの趣も、同じ著者の作り出したものとは、思えないくらい、違っていたりします。登場人物が、クセのある人物ばかりで、とても、魅力的です。

今回は、なんと大蔵省官僚がテーマ。東大法学部卒で元労働省の役人だった、著者の腕の見せ所でしょう。フリーライター時代に、官僚ノンフィクションルポなど、沢山書いてきているわけですから、妙にリアリティがあって、官僚社会の暗部を覗いている感じがします。ただ、役人の仕事の説明が、多すぎて、くどい。ストーリー展開の、スピード感を損なってしまっている感じがしました。

ありえねぇ〜!って、展開なんです。痛快アクションと云ったところで、ストーリーも一直線なので、物足りない感もあります。が、このシリーズは、こういうモノだと思って読むのが、正解でしょう。

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2005年08月24日 (水) at 11:43



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