天使に見捨てられた夜/桐野 夏生

引き続き、女探偵「ミロ」シリーズです。


天使に見捨てられた夜

第2作目となる本作は、アダルトビデオ制作に関わる現場で、金持ちとスターと私生児に、まつわる、2時間サスペンスドラマ的な題材です。ストーリーも、そんな感じで本格的な謎解きも無く、例の大金持ちが、登場したあたりで筋は見えてしまうわけです。

いい男に、からきしダメなミロは、墓穴を掘る訳ですが、そんな性癖に嫌悪感を覚える人も多いと思います。が、お色気に弱い男性探偵は、定番なので、その女版と考えれば、アリですかね。「ローズガーデン」で定義された「女像」を読めば、理解可能です。しかし、ここまで格好悪く書くというのには、勇気がいるのでは?と、同じ女性作家である著者のチャレンジ精神を感じますね。

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2006年04月28日 (金) at 11:44



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