影踏み/横山 秀夫

警察小説といえば、この人なんですが、犯人が主人公の異色作です。


影踏み (祥伝社文庫)image

Deep'Blog の本棚にも見事に県警シリーズが並んでいますが。

忍び込み専門の泥棒の話。双子の弟の死によって、道を踏み外した兄が、天才的な頭脳を駆使して、泥棒に精ををだすわけです。その弟が成仏せずに、兄の頭の中に憑依しているという、なんともミステリアスな設定です。そして、1人の女性を巡る兄弟の関係が、タッチの泥棒版みたいな...。

犯罪者の側から警察内部の闇を浮き彫りにもして、主題としては同じですが、一味違うのが、相手の影を踏むように生きていく双子の兄弟関係をミステリータッチで描いたというところ。大掛かりな仕掛けはないものの、静かな推理が楽しめます。

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2007年05月27日 (日) at 10:18



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