6ステイン／福井 晴敏

防衛庁情報局の末端局員にかかわる短編集。

  • いまできる最善のこと
  • 畳算
  • サクラ
  • 媽媽
  • 断ち切る
  • 920を待ちながら

お得意の分野で、いつものロートルの一発逆転劇が展開されます。といっても婆さん、スリ師、タクシー運転手、コギャルまで登場する登場人物の普通さが、物語を身近なものに感じさせます。工作員も少々生活に疲れた下っ端達だしね。

「媽媽」「断ち切る」が続きモノで、そして「920を待ちながら」に「亡国のイージス」の如月が登場します。これには、びっくり。「920を待ちながら」は他の作品にはない大掛かりなプロットを含んだ作品で、息をもつかせぬ展開です。短編というより中編かな。

でもやっぱり長編向きな人ですね。なんか物足りない感じも残りますが、今まで読んだ中では、異質なテーマで逆に新鮮でした。

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2007年06月24日 (日) at 20:57

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