ひたひたと/野沢 尚

未完の連作集の二篇と未発表長編「群生」のプロットが収められています。


  • ひたひたと (講談社文庫)image
  • 十三番目の傷
  • ひたひたと
  • 群生

惜しい...。5篇の連作短編になるはずだった「十三番目の傷」「ひたひたと」は、ただただ悪い後味が残るだけ。5人の登場人物の秘密を暴露して罪と罰を共有するという話。そのうちの2人の話です。完成していたら、どんなモノだったんだろう。まだ序盤といった所なので、未完というのは残念です。

同じ罪と罰をテーマにした「群生」のプロットは、すごく興味深く読みました。小説を書く前に、こんなレジュメを書くんですねぇ。著者の真面目さを感じます。設計図の状態なので登場人物やストーリーの踏み込みは甘いのですが、あっという間に引き込まれてしまいました。

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2007年08月08日 (水) at 14:21



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