悪意/東野 圭吾

見事にハメられました。


悪意 (講談社文庫)image

沢山本が出続けていて、とても読むのが追いつかない程、多作な作家ですね。やっと加賀恭一郎刑事シリーズに辿り着きました。

殺人事件なのですが、早々に犯人が捕まってしまい、アレ?と思うのですが、動機が全く判らない。刑事と殺人事件容疑者の日記(小説?)形式で徐々に謎解きが始まるのですが、二転三転する新事実に、すっかり翻弄されてしまうのは、読み手の方です。作者に、すっかり騙されてしまいました。

犯人の執念は、まさに悪意の塊で、寒々としました。少年時代のいじめが鍵になっているのに、それもストレートな解決には繋がらないし、様々な断片的な証言をパズルのピースのように、組み上げていく刑事の執念も、凄みがありました。読後感が、すごく悪いのが玉にきずなんですが...。

写真クリックでAmazonで詳細をみる

2008年03月03日 (月) at 11:05



1年前の同日エントリ 2年前の同日エントリ 3年前の同日エントリ 4年前の同日エントリ 5年前の同日エントリ 6年前の同日エントリ