ザ・ロード/コーマック・マッカーシー

核戦争後の米国を旅する親子のロードノベル。


ザ・ロードimage

舞台は、おそらく核戦争後の核の冬に包まれた地球で、全ての生物は瀕死状態の破滅世界。死の灰の降り積もる荒涼とした世界を、寒さを避けて南に旅する親子に襲いかかる鬼畜と化した人間達と子を守る父親の闘いの話。私は、すぐ「北斗の拳」を思い浮かべるオッサンなのです。

スーパーのショッピングカートに荷物を積み込み、旅するのですが、うまいこと食料、毛布や靴がギリギリの段階で見つかるのは、できすぎかな。人殺しだけはしないと息子に誓うのですが、息子を守る為には何でもする父親と、純粋で無垢な命の象徴としての子供の素直さに、最後に残された人間性を感じます。帯にもある、親子の会話が泣かせますねぇ。

コーマック・マッカーシーの独特の透明感のある文体に、ハマってしまいました。翻訳も良いのでしょうが。一気に読んでしまいました。

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2009年04月11日 (土) at 13:06



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