TCB/Alan Skidmore Quintet

70年代英国ジャズの名盤中の名盤。中古LP市場では、3万円くらいかな?「フォンタナ フィリップス 幻の名盤」シリーズとして、CD再発リリースされているモノ。うっかり、「TBC」って間違えちゃいます。


TCB(紙)image

当時の精鋭達の突端ジャズ炸裂です。この頃のU.K.ジャズは、もっと認知されるべきなのでは?と感じております。

エレピの響きと、アグレッシブなテナーとトロンボーンの咆吼から始まる、音の切れ味も鋭い「Jack Knife」から。アルバム全編に渡る、ジョン・テイラー・トリオの底力というか、このバンドはジョン・テイラー・トリオなんじゃないか?と思われる程に、凄まじい。
このまま、突き進むのか?って思っていると、バラードの「Lantern Wood」なんですね。この落とし方もウマイなぁ。しっかり聴かせる「音」で、迫ってくるアラン・スキッドモアにシビレます。
再びマーロン・グリフィスのトロンボーンとの2管で、ちょっと真面目なアップテンポ4ビート「One On One Off」。やはり、ジョン・テイラーのソロでの、自在なリズムと呼吸が素晴らしい。
で、LPで言うなら、B面に突入して、多管編成になります。曲は全部繋がっています。MP3にして取り込んで聴いていると、切れちゃうから興醒めしちゃいますが・・・。よりアグレッシブに自由で変態です。表題曲「T.C.B.」では、綿密なアンサンブルを聴かせます。トロンボーンって格好いいなぁ・・・。
で、全員ぐちゃぐちゃフリー状態から、「Walk In And Dance Out」のテーマが、浮かび上がってきて、マイク・オズボーン(as)のド変態ソロに、元気なリーブマン状態のジョン・サーマン(ss)が、絡んでバカバカセッション。
一旦ドラムソロでクールダウンして、ドラム・フューチュアの「A.J.」。モダンな電気ジャズしちゃっています。って、思ったら、やっぱりメタメタです。全員でブヒョ!ブヒョー!いっています。
幻想的なピアノソロが浮上しきて、重厚なアンサンブルの「And Think Again」です。スピリッツを感じます。

もう再発は、されないと思われます。見つけたら即買いでしょう。

  1. Jack Knife
  2. Lantern Wood
  3. One On One Off
  4. T.C.B.
  5. Walk In And Dance Out
  6. A.J.
  7. And Think Again
  • Alan Skidmore(ts)
  • Malcom Griffiths(tb)
  • Mike Osborne(as)
  • John Surman(ss)
  • John Taylor(p)
  • Chris Lawrence(b)
  • Tony Levin(ds)
  • Rec.Oct.21.1970.
  • Universal

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2005年10月10日 (月) at 11:01



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