Centripetal Force/Terell Stafford
テレル・スタッフォードの Candid 2枚目のアルバムです。

近く来日するという噂で、ごそっと買い込み、予習中なのです。40歳を迎えてからのリーダーアルバムということで、プレイスタイルも落ち着いた感じで、豊かな表現力を発揮するバラードも多く、リラックスして聴ける一枚です。そんな意味では、円熟期に入った音楽を感じさせます。といっても、ボビー・ワトソンのバンドに居た時は、まだ大学在学中でしたし、すでにベテラン状態だった訳ですが・・・。
「Addio」は、エフェクター効かせてファンファーレ風なオープニングです。ラッセル・マローンのカッティングも軽やかな8ビートです。現代的なアウトフレーズもチラホラと・・・。ステファン・スコットのピアノが、なかなか今風で面白いのです。
スタッフォードのオリジナルバラードの「I'll Wait」は、カップミュートの柔らかい音色で攻めます。牧歌的な雰囲気で、アコースティックサウンドの中にも8ビートのフュージョン的な要素もあります。やはりステファンのピアノが、伴奏でもソロでも光っています。
「Skylark」は、オーソドックスなミディアムテンポの懐かしジャズ系です。リラックスしたギタークィンテットで、ニューオリンズスタイルが和みます。伝統的な所も、ちゃんと押さえていますね。
怪しげな一発コードで始まる超高速「Old Devil Moon」です。ここまで吹きまくってもらうと痛快です。続くティム・ウォーフィールドのテナーソロもブリッと強力です。こんなに長い曲が、あっという間に終わります。
ラッセルとのギターデュオで「A Child Is Born」が、泣けます。フリューゲルの音色も豊かで、朗々と唄い上げます。豊かな表現力です。
テレルのオリジナルワルツの「Mia」は、ヴァイブとフレンチホルンの入った、独特のサウンドです。ジョン・クラークは、大ベテランのホルン奏者ですが、アドリブのフレージングも理知的で、唸ってしまいます。
ステファン・スコットの 6/8 モノで「For the Broken Hearted」は、緩やかなラテンリズムと、流れるようなメロディーが、心地よい曲です。
ルバートから入るピアノデュオ「My Romance」が、この CD のハイライトだと思いますが、いかがでしょうか?豊かに大きく唄うメロディーは、ひたすら美しく哀愁漂います。
クリフォード・ブラウンの名曲の「Daahoud」を一発モノにアレンジ!?バップの名曲が、混沌の世界に。ステファンのバッキングのアイディアが豊富で、飽きさせません。ロン・ブレイクが、健闘したソロの後、テレルのソロは、普通の進行で4ビートになっちゃいますが。
「Somebody Bigger Than You and I」は、優しさ漂うバラードです。ソロに入って4ビートのスムースなフレージングが見事です。
- Addio
- I'll Wait
- Skylark
- Old Devil Moon
- A Child Is Born
- Mia
- For the Broken Hearted
- My Romance
- Daahoud
- Somebody Bigger Than You and I
- Terell Stafford(tp,flh)
- John Clark(frh)
- Ron Blake(ts on 9)
- Tim Warfield Jr.(ts on 4)
- Russell Malone(g)
- Stefon Harris(vib)
- Stephen Scott(p)
- Ed Howard(b)
- Victor Lewis(ds)
- Daniel Moreno(per)
- Rec.Oct.14,15.1996.
- Candid
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