Out Of The Dark/Andy Fusco Quintet

アンディ・フスコって名前も知らなかったんですが、メンバーのピアノのジョエル・ワイスコフと兄弟の、テナー奏者ウォルト・ワイスコフと共にバディ・リッチ・ビッグバンドの出身で、数多くのセッションに参加しています。


OUT OF THE DARKimage

ウォルトと、旧友サックス対決「Tea for Two」が、クリスクロスから出ていたりしますが、ジョー・マグナレリ目当てだったので、これを購入。予想通りのクリスクロスらしいバップセッション盤です。いい意味で中庸なジャズですね。ジャズメンオリジナルとメンバーの持ち寄りの曲が多くて、本人のオリジナルが、1曲しかないのが、残念です。フィル・ウッズというよりは、ジャッキー・マクリーン寄りなアプローチかな?サックスのサウンドは、ちょっと、こもった感じで、落ち着いた雰囲気です。

「Out Of The Dark」は、上述のサックス奏者ウォルト・ワイスコフのオリジナル。他人のオリジナルが表題曲で、1曲目って、どうなん?とも思ってしまいますが。アップテンポでゴリゴリ攻めます。マグナレリも快調に飛ばします。
ジョエルのオリジナル「Song For Andy」は、ミディアムスイングで、2管のアンサンブルアレンジもオシャレな小品。コード進行がモダンで、ちょっと凝っています。
スタンダードの「It's You Or No One」は、コードレストリオでの演奏。見事なラインを披露しているアンディさんです。ピーター・ワシントンの安定したボトムと、強力にプッシュするビリー・ドラモンドの多彩なリズム。うーん。こういうリズム隊ってノレますねぇ。
マグナレリのオリジナル「Epitaph For Sal Amico」は、叙情的なバラードです。いい曲書くなぁ。
J.J.ジョンソンの名曲「Lament」の冒頭、ソロサックスの音色にメロメロです。軽いボサのリズムが心地よいのです。そういえば、リズムの変化に乏しいアルバムですな・・・。
「Pritzin'」は、唯一のアンディさんのオリジナル。っても、マイナーブルースでした...orz。とぼけたテーマのメロディーが、不思議です。
クァルテットで、しっとり聴かせるバラード「You've Changed」では、大きく唄うスタイルが、印象的です。バリバリ吹くタイプかな?と思わせながらも、こんなアプローチも魅力的。
マグナレリのワルツ「2286 Seventh Avenue」は、ミュートトランペットとの絡みが、面白い雰囲気です。ともすれば、まったりと流れがちなんですが、ドラモンドのライドワークが、効いていて、ビッシィ!と、まとまっています。
どスタンダードの「You Don't Know What Love Is」のカウンターメロディーのアレンジが、とっとも良いです。トランペットとピアノのユニゾンで、一瞬、エフェクトかけてる?って思っちゃったほど完璧なマグナレリさんです。アドリブも、スバラシイ。
  1. Out Of The Dark
  2. Song For Andy
  3. It's You Or No One
  4. Epitaph For Sal Amico
  5. Lament
  6. Pritzin'
  7. You've Changed
  8. 2286 Seventh Avenue
  9. You Don't Know What Love Is
  • Andy Fusco(as)
  • Joe Magnarelli(tp)
  • Joel Weiskopf(p)
  • Peter Washington(b)
  • Billy Drummond(ds)
  • Rec.Dec.10.1998.
  • Criss Cross

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2006年12月01日 (金) at 00:03



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