Cakewalk/In The Spirit of Oscar

ウルフ・ワケーニウスを中心にスウェーデンで結成されたバンド。


Cakewalk/In The Spirit of Oscar

ワケーニウスはオスカー・ピーターソンのバンドで活躍しています。基本的にはブルージーなスタイルですがパット・メセニー臭いフレーズを延々と繋げるタイプで飽きがくる所も...。やはりレジェンドと共に演奏するのは素晴らしい体験になっているのでしょう。病気してからもなお精力的な活動を続けているオスピージャズ魂を継承すべく作られたグループです。

ベースのハンス・バッケンロスはコルネットのラッセ・トゥーンクヴィストの「Sweet Jazz Trio」の「Soft Sound From A Blue Cornet」で聴いたことがありましたが、他は全然知らない人ばかり。名前すら読めないし舌噛みそうな人達ですが、ベテランのツワモノ揃いらしいです。この レビューでも北欧ジャズが続いていますがスウェーデンはジャズが盛んで、伝統的な4ビートジャズからビッグバンド、アシッドなクラブジャズまで幅広い音楽が生活の一部となっているようです。羨ましい環境ですね。そんなお国柄の中、独学でギターを習得した(!)というワケーニウスが地元ミュージシャンを集めて、オスピーゆかりの曲を捧げたストレートアヘッドなリラックスして聴けるジャズアルバムになっております。

アップテンポの「Cakewalk」はバンドの、まとまりとアレンジの面白さがモロに出ていて1曲目から引き込まれます。シェル・エーマンのピアノが思った以上に良いです。ジャズのユーモアと的確な技術を持ったミュージシャンです。
「Love You Madly」は、いなたいスイングです。凝った作りを、そう感じさせずに乗れる曲です。ヨアキム・ユッケ・エクベリのブラシプレイが秀逸です。が、もっと粘ったリズムの方が良いかも?
「Dancing feet」はアップテンポで飛ばします。ワケーニウスのソロでアブナイ所もありましたが、スインギーに駆け抜けます。気持ちいい。
バラードの「When Summer Comes」はワケーニウスの空間的なバッキングサウンドとブルージーなアドリブが聴き所。バッケンロスの音数の多いソロが面白いです。ベースじゃないみたい。
ラテンリズムの「Reunion Blues」は定番です。楽しい曲です。エーマン、ワケーニウスに比べて、エクベリは、バランス的に、もうちょっと出しゃばっても良いかも?
「Here's That Rainey Day」はワケーニウスのソロ。
ベースリードで始まる「Lined With A Groove」はトリオの演奏。ピアノとのキメもバッチリでスインギーです。エーマンもよく指がコロコロ回りますねぇ。
「Soft Winds」はベースとのコール&レスポンス。結構綿密なアレンジですがリラックスした演奏で聴きやすいです。
「Blame It On My Youth」は牧歌的な雰囲気でのギターソロ。やっぱり、この人はブルースマンだ。
バンドの息もピッタリといった感じの「Backyard Blues」で〆。ワケーニウスお得意のフレーズ連発です。
  1. Cakewalk
  2. Love You Madly
  3. Dancing feet
  4. When Summer Comes
  5. Reunion Blues
  6. Here's That Rainey Day
  7. Lined With A Groove
  8. Soft Winds
  9. Blame It On My Youth
  10. Backyard Blues
  • Kjell Ohman(p)
  • Ulf Wakenius(g)
  • Hans Backenroth(b)
  • Joakim "Jocke" Ekberg(ds)
  • Rec.Apr.27.2006.
  • Spice of Life

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2007年07月29日 (日) at 10:49



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