Trompeta Toccata/Kenny Dorham
ケニー・ドーハム最後のリーダーアルバム。この後、何故かサイドマンとしての録音しか残していないのです。

亡くなる8年前の録音です。ジャズ界は激動期なのですが、彼なりに自分の音楽を推し進めようとする意欲は感じ取ることが出来ます。特に1曲目のミステリアスな雰囲気は今までにないモノです。ジョー・ヘンダーソン作「Mamacita」以外はドーハムのオリジナルで固めていますが、演奏内容は、いまひとつ。トミー・フラナガンとジョーヘンのプレイで救われているといった感じのアルバムです。
何とも言えない、あの音でのロングトーントランペットのイントロから始まる「Trompeta Toccata」はラテンリズムに乗った単純な構成で、自由度の高い曲。もう一歩というところで、爆発力が足りないのが惜しいのです。そこがドーハム味なのでしょうか?どことなくヨーロッパ的な印象のトミフラのソロからリチャード・デイビスのベースソロに渡るトリオの演奏が一番の聴き所だったりします。
ミディアムスイングの「Night Watch」は親しみやすいメロディーですが、ブレイクを入れてみたりと凝った作りです。ジョーヘンの奔放なサウンドに押されてか珍しく直情的なソロを展開するドーハムです。コード進行も面白いですね。作曲の巧さもドーハムにはあるのです。
ジョーヘンの代表的な名曲「Mamacita」はラテンフレーバーのブルース。「
Thank You,Joe!」での現代的な演奏も良いのですが、この退廃的な雰囲気も捨てがたいです。
バッピッシュな「The Fox」です。非常に危ういアップテンポでグイグイいきます。バップ魂炸裂!がんばれ〜!と応援したくなる親しみやすいサウンドは何なんでしょう。ジョーヘンは我が道を堂々と突き進みます。
- Trompeta Toccata
- Night Watch
- Mamacita
- The Fox
- Kenny Dorham(tp)
- Joe Henderson(ts)
- Tommy Flanagan(p)
- Richard Davis(b)
- Albert "Tootie" Heath(ds)
- Rec.Sep.4.1964.
- Blue Note
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