Judgment/Pete Zimmer Quintet
N.Y.のドラマーのピート・ジマーのクインテットです。御大ジョージ・ガーゾンがゲスト参加しています。
クインテットにガゾーンが、そのまま加わるのではなくて、ラッパの代わりに入ったり、ワンホーンだったり、デュオだったりと変化に富んだ内容になっています。メンバーの百々 徹(ドド・トオル)はN.Y.在住の日本人ピアニストでリーダーアルバムも何枚か出しています。かなり内省的なプレイスタイルで好感が持てます。
ジョエル・フラームとガゾーンの2テナーのフロントで「The Mingus That I Knew」は、ゆったりとした4ビートでバッピッシュで変態なテーマだと思って聴いていると、いきなり4小節だけ倍テンというミンガスっぽい変な曲。やはりガゾーンの作曲だった。
レギュラー・クインテットでジマー作曲の「Down or Up」はアップテンポでザクザクいきます。マイケル・ロドリゲスのラッパはラテン系らしい器用な印象。
ガゾーン作曲のバラード「To My Papa」はガゾーンのワンホーンカルテットでしっとりとなのですが、彼独特の浮遊感が、たまらないのです。
ガゾーンとジマーのデュオで「8 A.M. Wednesday Spirit」はガゾーンの本領発揮といったフリージャズ状態です。ジョージ・アダムスを彷彿とさせるバラードの唄い方です。
2テナーのフロントでジマー作曲の「Judgment」はモード色の濃い作品。長尺のソロで、お腹いっぱい。
百々の作曲の「Dot Dot」はレギュラー・クインテットで、空間美を感じさせるスローブルースです。ネガティブな気分になるのは気のせい?
「Bye Bye Blackbird」サックス対ドラムのデュオ。意外とバピッシュな先生ですが、かなり壊れています。ジマーのメロディアスな(?)ドラミングも聴きどころ。
ガゾーン作曲の「Tutti Italiani」は2テナー・フロントのクインテットです。もうちょっとキメを強めに出しても良いんじゃないかな?間延びしてしまったかも。
百々とジマー共作の「Cut Off」はレギュラー・クインテットで軽快な4ビート。テーマ難しいよ。ロドリゲスってば、よくできるなぁ。ただソロのインパクトが無いのだな...。
- The Mingus That I Knew
- Down or Up
- To My Papa
- 8 A.M. Wednesday Spirit
- Judgment
- Dot Dot
- Bye Bye Blackbird
- Tutti Italiani
- Cut Off
- George Garzone(ts)
- Joel Frahm(ts)
- Michael Rodriguez(tp)
- 百々 徹(p)
- David Wong(b)
- John Sullivan(b)
- Pete Zimmer(ds)
- Rec.Jun.23-Jul.1.2006.
- Tippin'
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