Evolution/Grachan Moncur III
グレシャン・モンカー3世の63年録音の初リーダー・アルバムです。好き嫌いが分かれるでしょうな。けっこうハードな内容です。
この当時、集団即興音楽の可能性を、果敢に追求したという意味では、素晴らしいと思います。全曲が強力なテンションの渦。溢れんばかりのパワー。しかしながら、メンバーの意思疎通は、完璧にとられていて、かつスリリング。曲の構成など、うならせます。録音に際して、モンカーとメンバー間に、かなりの話し合いがあったらしいです。録音には参加していませんが、ハービー・ハンコックも、一枚噛んでいたらしいですね。
- ボビー・ハッチャーソンのヴァイブが、妖しげな雰囲気を、醸し出します。緩急緩のソロ構成。ボブ・クランショウ、トニー・ウィリアムスが、強力にソリストをサポート。と言うか、煽りまくり・・・。こりゃ楽しそう!リズムセクションの反応の早さと、ソリストのアイディアの豊かさ!アルバムの、いや、音楽の本質を指し示しています。
- クランショウの弓と、ホーンセクションのアンサンブルという、重厚な響きが印象的。と云うか、それだけなんですが・・・。かなり妖しげな曲。しかしマクリーンは、いつもの様に、ワンアンドオンリーを貫いて・・・。すごいピッチだ・・・。トニーのドラミングは、特筆に値します。自由自在ですな。
- やっと、長ーぃトンネルを抜けて、普通の曲。正統派アップテンポ・フォービート。やっぱり、こういうのが聴きたい?みたいな・・・。文句なしに楽しめます。しかし、やっぱり、ホント、トニーが、凄すぎますー。
- 3拍子と4拍子が、入れ替わる、超変拍子変態難解曲。人をくった様なテーマといい、まさにモンク・イン・ワンダーランド。モンクの、「ビートが変わっても、パルスは変わらない!」って名言は有名ですが・・・。しょっぱなのソロの、モーガンの音が良い!気合い入ってます。音の掠れ加減といい、ミストーンまでもが、ゾクゾクしちゃいます。ジャズはテクニックじゃない!気持ちですな・・・。
ハッチャーソンの淫靡で妖しいヴァイブの音が、世界を作り出します。3管編成のホーンセクションを、トニーの強力かつ繊細なドラミングが後押し。そして、スリリングなインプロビゼーション。モンカーの作戦は、見事に成功しています。が、この手の追求系ジャズが苦手な人は、聴かないでしょうね・・・。
- Air Raid
- Evolution
- The Coaster
- Monk in Wonderland
- Grachan Moncur III(tb)
- Lee Morgan(tp)
- Jackie McLean(as)
- Bobby Hutcherson(vib)
- Bob Cranshaw(b)
- Tony Williams(ds)
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