辰巳 哲也 featuring Tom Harrell @
渋谷 Actus
1993年の斑尾ジャズフェスティバルで観て以来。今回も十数年ぶりということで、次はいつ聴けるか分からないので馳せ参じました。全くのプライベートでの来日だったらしく、トランペットの辰巳さんが、ふってみたら、いきなり演奏することになったという異例のライヴでした。完全シークレットライヴにも関わらず、客席は満員。ついでに楽器の選定をしていた佐久間君にも久しぶりに会うし、変態大学ジャズ研学生にも会いました。(ライヴ後、奢らされる...)CBSドキュメントでも紹介されていましたが、妄想型総合失調症の天才なので、本当に実現するのか半信半疑な状態でしたが、トムは絶好調で吹き倒しておりました。
ドラムレスで繰り広げられるフリューゲルバトル(笑)でした。トムの一挙手一投足に神経を集中しているのはバンドだけではなく、客を含めた会場全体という奇妙な空間です。楽器を吹く以外はステージ奥の壁に、ひっ付いて、うつむいていて微動だにしません。ところが一音出すだけで、トムワールドが広がる圧倒的な存在感です。コンディションも絶好調で、長尺の細かいフレーズを連発するのです。辰巳さんも応戦。似たようなフレージングになってしまうのに( ̄ー ̄)ニヤリです。好きです。こういう関係。
マーク・トゥリアンのベースは堅実な感じ。もっとフリーキーでも良かったかもしれません。この編成なので、ギターの位置が微妙です。空間系にいくか、リズム重視か、立ち位置を、はっきり決めて欲しかったけど、即席セッションなのでしょうがないか。もっとバンドっぽい曲も沢山欲しかったかも。「Visions」の曲(April Mistだったかな?)なんて、すごくアグレッシブで良かったです。80年代のトムを彷彿とさせました。もう、61歳だったんですね。
「Light On」にサインしてもらう。悩んだ末に黒い部分に黒いペンでサインしてくれるトムさんだったり。フラッユが苦手なのか、必ず目を閉じてしまうトムさんだったり。とても優しい人柄でした。音楽のためだけに、純粋で、ひたむきな姿に、日々生活に追われる演奏をしている自分に、ふと嫌気がさす瞬間でした。反省...orz。
そして、辰巳さん、お疲れ様でした。ありがとう。