もう牛を食べても安心か/福岡 伸一

モーうし。


もう牛を食べても安心か (文春新書)image

狂牛病についての問題提起。イギリスで始まった、牛に肉骨粉を与えるという自然界の食物連鎖に人為的なカニバリズムを組み込んだために、狂牛病が発生したらしいのですが、まだ完全解明されていないのです。種の壁を越えて進化する病原体に御都合主義の無作為を続ける国政と食に無関心になりつつある現代人。食品偽装などより、もっと重要な問題じゃないのかな?全頭検査の必要性や米国産牛肉輸入再開のリスクなども述べられていますが、言いたいことは自然の仕組みそのものについてなのです。

TBS ラジオのポッドキャストで勝谷 誠彦のオススメの1冊で「モーうし。」も取り上げられていたので、この連作を連続読みです。狂牛病を題材に取り上げているのですが、マクロな生命の動的平衡を訴えています。地球全体の生命の揺り戻しに晒されている今こそ、もっと考えたいものです。本題の「生物と無生物のあいだ」は、さらに深く分子生命科学を解説されていて、併せて読むと面白いのです。

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2007年11月29日 (木) at 00:54



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