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このカテゴリへのエントリ数: 最終更新日時: 2010-03-20 17:51 |
インドで考えたこと/堀田 善衞戦後名著のひとつらしいです。 昭和30年代のアジアに対する日本の捉え方と、アジア諸国の世界観と日本の島国根性の思想の差を、長閑な雰囲気で語っている本です。しかし社会的にも思想的にも混沌としたインドに衝撃を受ける著者の気持ちには現在でも痛烈に考えさせられます。最初の方に出てくる、戦後10年過ぎに世界に出ていくバイタリティの旺盛な日本人達の描写は、複雑な感情を持ちました。このイケイケな人達が、現在のアジアと日本の関係を作ってきた(しまった)のだなと...。 旅行記として、雄大な自然と、文化の違いに圧倒されるのは勿論ですが、世界の一員として日本人が国際人たるには、いかに難しいのか考えさせられます。未だに、この問題は同じだなぁと思いました。インドに行った人は、もう帰りたくなくなると、聞きますが、いつか行ってみたい国です。 映画「未来を写した子どもたち」で描かれていた貧富差の問題は相変わらずですが、これからはインドの時代と云われていて、アメリカを抜いて、中国と共に経済大国に必ずなりうる「今」、きちんと向き合って対話をしなければいけない「今」、日本の政治家は半世紀前に書かれたこの本を、マンガばかりで、読んでないのだろうな...。 写真クリックでAmazonで詳細をみる |