うつくしい子ども/石田 衣良

池袋ウエストゲートパーク で、ハマった訳ですが。コレは、かなり毛色の違う作品。


うつくしい子ども

ひとつ違いの弟が、9歳の女の子を殺した。その14歳の兄が主人公。いきなりネタばれかよ!なんですが、作者の意図に反していない様です。あとがき読んでね。

近年の、現実に起きている事件と、オーバーラップしてしまいますが、事件そのものに主眼がある訳ではなく、主人公の少年の生き様にスポットを当てている点が意外な切り口です。多人称で進めるストーリー展開も、I.W.G.P.とは、一線を画するものです。少年の視点では、口語を多用し、記者の視点では、全く違う語り口って手法も、ストレス無く、すらっと読めました。ラストは、もっと、スカッとしたかったけど・・・。そう思うのは、もう少年の心を忘れているオヤジだからかも?

なんといっても、強い少年ですね。不条理で歪んだ社会にあっても、信念もって、自分を信じる生き方。家族や仲間を、思いやる、やさしさ。青春だなぁ。

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2004年07月19日 (月) at 17:17



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