未練/乃南 アサ

女刑事音道貴子シリーズ第4弾。例の外伝的短編集なのですが、短編集も、長編作品の時系列で、書かれているので、思い入れも、ひとしお・・・。


  • 立川古物商殺人事件
  • 山背吹く
  • 聖夜まで
  • よいお年を
  • 殺人者

凍える牙 」「花散る頃の殺人 」「 」と続く、短編集。ヒロインの日常に視点を当てるというのが、このシリーズにおいての、短編集のスタンスです。「花散る頃の殺人」と、同様です。凝った仕掛けのある事件よりも、等身大の「おっちゃん」を描く事で、スーパーヒロインを、身近に感じさせます。

「山背吹く」では、「鎖」で、背負ってしまった、傷から立ち直れない音道が、美しい情景と共に、丁寧に描かれます。うーん、頑張れ!「立川古物商殺人事件」と「殺人者」で、また良い感じの脇役が登場してきましたね。「殺人者」では、主人公として描かれちゃってます。「聖夜まで」は、ホントに、やりきれない思いがいっぱいに・・・。「よいお年を」は、家族の風景。ちょっと笑っちゃう。短編刑事物としては、かるーいんですが、これからも、応援したくなるシリーズです。

写真クリックでAmazonで詳細をみる

2005年04月14日 (木) at 13:01



1年前の同日エントリ 2年前の同日エントリ 3年前の同日エントリ 4年前の同日エントリ 5年前の同日エントリ 6年前の同日エントリ