The Scenic Route/Matt Wilson's Arts & Crafts
ライヴ盤も好調だったテレル・スタフォード絡みで、もう一枚。ドラマーのマット・ウィルソンのアルバムです。

4曲のオリジナルとジャズメンスタンダードが中心です。セロニアス・モンクからオーネット、メセニーと、なかなか面白い選曲です。一筋縄ではいかないヒネリが全編に仕組まれていて、飽きません。ドラマーのリーダーアルバムには、ハズレが無いからねぇ。
ウィルソン作の表題曲「The Scenic Route」は、うねるベースラインとオルガンでブルックリン派か?って位、ファンキーで複合リズムの曲です。ブルージーで直情的なプランジャーソロの後、フリーでピコピコピューって何?
モンクの「We See」は、正統派バップです。ストレートにシブイ演奏です。
ウィルソン作のバラード「25 Years of Rootabagas」はハモンド鳴り響くなかの黒人霊歌風です。粘る3連です。
「Feel the Sway」はバックコーラス入りのポップな作りながら、キレるスタフォードです。こういうのはニコラ・コンテとかクラブジャズっぽいね。
オーネット・コールマンの「Rejoicing」は高速ガチンコ勝負です。男らしいバップチューンです。
パット・メセニーの「The Bat」を持ってくるとは、意外なところです。ふくよかななフリューゲルとオルガンで、牧歌的な雰囲気がよく出ています。
「In Touch with Dewey」は、物語性のある組曲風です。後半のトランスに向かって、盛り上がっていく混沌が楽しい曲...かな?
ボビー・ハッチャーソンの「Little B's Poem」はピアノトリオで始まります。テーマをベースが取っています。難しそう。おもむろに挿入してくるミュートトランペットが、また泣けるのです。
スタンダードの「Tenderly」のスタフォードの古くさい奏法は、我々には真似できませんな。ひたすらクロイのです。ストレートメロディーを聴かせるのが、いかに難しいか。
「Our Prayer/Give Peace a Chance」はバスクラとラッパのデュオでメロディーが提示され、入ってくるのがアコーディオン!意表つかれます。混沌とした異境の音楽の中から合唱が始まるのでした。なんじゃ?とフェードアウト...。(笑)
- The Scenic Route
- We See
- 25 Years of Rootabagas
- Feel the Sway
- Rejoicing
- The Bat
- In Touch with Dewey
- Little B's Poem
- Tenderly
- Our Prayer/Give Peace a Chance
- Matt Wilson(ds,per,vo)
- Terrell Stafford(tp,flh)
- Gary Versace(p,org,accordion)
- Dennis Irwin(b,cl)
- Karlie Bruce,Ayana Del Valle,Elizabeth Dotson-Westphalen(vo)
- Rec.Sep.8〜12.2006.
- Palmetto
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