Steppin' Out/Idea6

渋谷HMVで流れていたのを手に取り即買いしました。イタリアンハードバップの真髄とも言えるグループです。


Steppin' Out/Idea6

イタリアンジャズの巨匠ジャンニ・バッソ(ts)とディノ・ピアナ(tb)を中心に作られたセクステットです。Basso-Valdambrini 楽団からの流れが現在に蘇るという伝説的なバンドです。2人とも、もう80歳近い年齢のハズですがバリバリ現役です。女性ヴォーカルのフランチェスカ・ソルティーノも、たまらなくアンニュイで、いい雰囲気です。1作目の「Metropoli」も聴いてみようと思っています。フランコ・ファイエンツをホストに迎え、インタビューやレコーディングの映像を収録した DVD も付いていて、お得感十分です。

「Tune Up」はヴォーカル入り。アップテンポでサクッとスマートです。ソルティーノのスキャットもスインギーです。ファーストスイングで、あえて音数を抑えたグイード・ピストッキのソロもシブイ。
「Mr.G.B.」は「Airegin」のコード進行で自分の名前を題名に付けちゃった曲。バッソ=ヴァルダンブリーニ・セクステットの「Exciting6」収録の「Donna Lu」という曲の再演です。ミディアムスイングで軽快に飛ばすバピッシュな曲です。
表題曲「Steppin Out」ホーンアンサンブルも伝統的なコール&レスポンスで、おいしいバップフレーズ満載の曲です。60年代イタリアン・ジャズ・ルネッサンスというモノがあったらしいのですが、そんなハイソな雰囲気です。
「Bell's (I'll be waiting)」はジャズワルツのヴォーカルもの。ソロはアンドレア・ポッツァのピアノのみながら、リリシズム漂う理知的なソロを披露します。グルービーなリカルド・フィオラヴァンティの太いベースとヴァイブサウンドが、いい雰囲気です。
「O.M.Blues」は軽快なラテンチューン。ディノの子息のフランコ・ピアナ(tp)の作品です。一転して硬質なジャズサウンドです。60年代のモダンハードバップといった雰囲気ですが、全く古くさくなくて新鮮なイメージです。
「Tempura 4/4」もフランコの作曲。てんぷら?この人の作風はホレス・シルバーやブレイキーバンドに通じるモノがあります。ポッツァのピアノのフレーズに即座に反応するフィオラヴァンティにイェイ!ワンコーラスづつソロを回してからセカンドリフもいなたいです。
ポッツァのジャズワルツ「Dance of The Crickets」はポッツァのピアノとステファノ・バニョーリのドラムを堪能しましょう。テーマのみホーンが入っているのでトリオといった雰囲気です。バニョーリはポッツァのトリオでも録音しているので息もピッタリです。
フランコ・アンブロゼッティの作曲の「Junior Is Back!」はフランコ・トナーニの「Night in Fonorama」に収録されていた「Junior's Idea」のオマージュらしいのです。ラテンリズムの効いた独特のリリシズムです。
マンボの王様ペレス・プラードの「Tabu」です。カトちゃんのちょっとだけよの雰囲気じゃありません(笑)。ヴァイブも入って、なんともスマートでリリカルなモダンジャズに仕上がっております。
「It Ain't Necessarly So」はヴォーカル+ピアノトリオでのバラード演奏。バニョーリのブラシプレイが目立たないけど、凄いモノがあります。短いながらもフィオラヴァンティのベースソロも秀逸です。
  1. Tune Up
  2. Mr.G.B.
  3. Steppin Out
  4. Bell's (I'll be waiting)
  5. O.M.Blues
  6. Tempura 4/4
  7. Dance of The Crickets
  8. Junior Is Back!
  9. Tabu
  10. It Ain't Necessarly So
  • Gianni Basso(ts)
  • Guido Pistocchi(tp)
  • Dino Piana(tb)
  • Andrea Pozza(p)
  • Riccardo Fioravanti(b)
  • Stefano Bagnoli(ds)
  • Francesca Sortino(vo)
  • Annibale Modoni(vib)
  • Rec.Feb.13,14.2007.
  • DejaVu

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2007年10月11日 (木) at 16:30



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