Night in Fonorama/Franco Tonani
60年代ヨーロッパジャズシーンにおいて「伝説」とまで語られる録音らしいのです。
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Idea6の「Steppin' Out」で取り上げられていて「60年代イタリアン・ジャズの大傑作」と謳われていたので即買い。フランコ・アンブロゼッティ、ガトー・バルビエリをフロントに迎えたフランコ・トナーニのトリオです。今やジャズジャイアンツとなっている巨匠達なのですが、録音当時は、新進気鋭の若手だったわけで、そのエネルギッシュな音楽に、ただただ感動します。
アンブロゼッティとバルビエリの共作となっている「Vamos」はミドルテンポのブルース。マイルス・クインテットと聴きまごうほどサウンドは、あの音です。アンブロゼッティの16分音符の畳みかけはイタリアンハードバップの真骨頂といったところ。
ダンドレアの「U-Boat」は、何とも言えない上品な雰囲気のトリオ。エヴァンス風リリシズムさえ漂うダンドレアのピアノの美しさと、ジョヴァンニ・トマッソの堅実なベースが魅力的です。ヨーロッパのベーシストってハズレがない。鳴りの良い音です。
「Drum-Ding」は、裏方に回っていたリーダーのソロドラムです。
アンブロゼッティの「Junior's Idea」は「
Steppin' Out」の「Junior Is Back!」の元曲です。ニコラ・コンテが「New Standerds」にサンプリング使用していてクラブジャズシーンで有名になりました。ハードバップど真ん中のアンブロゼッティの溌剌としたプレイには清々しささえ感じます。コルトレーンぽいバルビエリも非常にスリリングです。
「Stella by Starlight」はコンパクトにまとめたリラックスした演奏。しかしイントロ部のダンドレアのコードラインには舌を巻きます。センスが光ります。ロングトーンを主体としたバルビエリのソロにも男らしさを感じてみたり。
マイルス関連の曲が続いて「Solar」です。やはり、当時、彼らのアイドルだったマイルスバンドを強く意識していたのでしょう。冒頭の雰囲気は良い感じです。ソロにはいると元に戻っちゃいますが。マイルスの音楽性から考えるとアンブロゼッティはブルーノート多用し過ぎですし、バルビエリは大きなフレージングに、まだまだ迷いも感じられます。そんな試行錯誤しているヤングなサウンドに魅力を感じてしまいます。
トナーニの「Hard Mode」はモード色が強く出ています。当時は米国で一番ヒップでクールなサウンドだったのがモードです。この録音は発売当時はカットされていたらしく、録音の音も他の曲とは違います。そんなところも興味深い史実です。モード手法を取り入れながらも全体のサウンドは緻密で、ヨーロッパ的な叙情性に満ちています。ダンドレアもマッコイみたいな影がチラホラ。テイク1で長尺で流麗なフレージングを披露するアンブロゼッティは見事としか言いようがありません。バルビエリは、やはり大きなフレージングから徐々に熱を帯び、咆吼するテイク2の方が絶品です。当時の欧州ミュージシャンの熱を感じることが出来る逸品です。
- Vamos
- U-Boat
- Drum-Ding
- Junior's Idea
- Stella by Starlight
- Solar
- Hard Mode [Take 1]
- Hard Mode [Take 2]
- Franco Ambrosetti(tp)
- Gato Barbieri(ts)
- Franco D'Andrea(p)
- Giovanni Tommaso(b)
- Franco Tonani(ds)
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