The More I See You/Oscar Peterson
iTunes Storeで、先日亡くなったオスカー・ピーターソンを特集していたので、一枚購入しました。

メンツを見ただけで、ヨダレが出てきます。音を聴くと鼻血ブーです。ジャズマイスター大集合といったオールスターバンドです。1993年に脳梗塞で倒れ、2年間のリハビリを重ねた上に録音した、不屈の復活アルバムです。左手に不自由が残ったというのが信じられない快演です。
「In a Mellow Tone」は控えめなホーンのバッキングで主役が引き立ちます。テーマ部のベースデュオやギターとベースのアドリブソロの交換なども音楽的にニクイ演出です。
ミディアムスイングのウタモノ「Gee Baby,Ain't I Good to You」は、フロント2人の粘っこいフレーズが、亀の甲より年の功。長尺の細かいフレーズを連発するピーターソンが、また見事!
「On the Trail」は、原曲よりもちょっと早めのテンポでスインギーです。ベニー・カーターの独特なテキサス感漂うソロから、現代的なギターソロ。そして御大クラーク・テリーの十八番芸であるフリューゲルとミュートトランペット二刀流奏法が炸裂します。
「When My Dreamboat Comes Home」は、ブレイクのクラーク・テリーのフレーズで仰け反り、お得意のフレーズ満載で、おなかいっぱいです。
ベースレスで始まるブルース「Ron's Blues」は、カナダのギタリストであるローン・ロフスキーが大活躍です。晩年のレギュラーだった
ウルフ・ワケーニウスにも通じるテクニシャンですが、その控えめなスタイルはバンドサウンドを重視する音楽的なミュージシャンです。
「For All We Know」は「枯れた」と表現するには、元気の良すぎる面々のインタープレイが、スバラシイのです。一流の職人達のツボを押さえたシゴトといった所でしょうか。
これまたブルージーな「Blues for Lisa」は、非常にリラックスした演奏。お手のモノです。やはり、この中に入ると、ロフスキーは、ちょっと浮いちゃいますね。
「Squatty Roo」はアップテンポの循環モノ。このお爺さん達のリズムのヨレ具合が、また、たまらない味です。微妙にズレているのですが、メロディーとして全体が結局合ってしまうという神業なんですね。ピーターソンも現代的なフレーズが顔を出して、思わず唸ってしまいます。ホントに片手が不自由なの?って疑ってしまうほどのアグレッシブな演奏です。
バラードの「The More I See You」を最後に持ってくるあたりは、またシブイ。ピーターソンとカーターとのテーマ部のやりとりには、ゾクゾクしちゃいます。バラードプレイでは一級品のレイ・ブラウンのベースにシビレます。
- In a Mellow Tone
- Gee Baby,Ain't I Good to You
- On the Trail
- When My Dreamboat Comes Home
- Ron's Blues
- For All We Know
- Blues for Lisa
- Squatty Roo
- The More I See You
- Clark Terry(tp,flh)
- Benny Carter(as)
- Oscar Peterson(p)
- Lorne Lofsky(g)
- Ray Brown(b)
- Lewis Nash(ds)
- Rec.Jan.15,16.1995.
- Telarc
写真クリックでAmazonで試聴&詳細をみる