Souvenirs/Phil Woods Quintet
'80年代のトム・ハレル(tp)と演っているクインテットを、探したんですが、もうないみたい・・・。(>_<)アマゾンでも、ことごとく在庫無しです。仕方なく?コレを買いました。
An Affair To Rememberの翌年の録音です。しかも同じメンツ。やはり、バンドサウンドの、まとまりが違います。こっちの方が、段違いに良い。リンチも、調子を取り戻した模様。快調です。
- ヨーロピアンジャズ的?イントロから、ミディアムスイングのウッズらしい、いなたい小品。ちゃんとセカンドリフも入れてウッズクインテットの伝統を示しています。(^_^)しかし、ぶっとい音してます。ホントにアルト?みたいな・・・。こういう音は、よくハモります。連続アルペジオ攻撃も健在。リンチも良い。彼本来の、伸びのある、きらびやかなサウンドを聴かせてくれます。前作は、かなり荒れていたんですが、復活しています。
- リンチ作のアップテンポモダンジャズ。格好いい曲!リンチのソロが、ウッズを触発してしまいました。アクセル全開です。バップですよ〜!
- 表題曲。フランス語で、想い出とか記念品とか、そんな意味です。ロマンチックなベニー・カーター作のバラード。いやー。気持ちいい鳴りです。もっと、濃〜く唄ってもいいんじゃないかな?この人の場合・・・。つづいてマクネリーのソロ。ちょっと、リリシズム漂う知性派ソロです。野獣系バンドに、一人は必要です。ラストのテーマで、リンチがバッキングに加わります。アレンジはマクネリーかな?
- またもやヨーロピアンジャズ的?イントロ。クラシカルな臭いが漂います。・・・って、シャッフルリズムの変形ブルースが始まっちゃいました・・・。かなり粘っこいリズムで、ソロをとります。この人こういうの得意ですよね。マイルスの「Freddie Freeloader」で入ってくるリンチに、反応しちゃってるマクネリーがかわいい。ていうか、どっちが仕掛けたかは、本人に聞いてみないと不明ですが・・・。トリッキーな跳躍フレーズを駆使して、高音域に駆け上がるあたり、ウッズっぽいぞ。上から下まで、よく鳴らすラッパです。2バースブレイクを経て、セカンドリフ、そしてラストテーマに、なだれ込みます。そして一発ジャム状態。マクネリーが、ホーンアレンジに乗っかって遊び、大エンディング。と、てんこ盛りアレンジです。文句なく最後まで楽しんで聴けます。
- リンチ作のボサもの。静かな盛り上がりを見せる、ストーリー性豊かな一品。フロント2人のソロは文句の付け所がない。リンチは、歳ごまかしているんじゃないかって位の叙情的で、バップ魂溢れた演奏。ウッズは、自分の”唄”を淀みなく紡ぎ出す。完璧です。マクネリーのソロ頭で、ギルモアがソロ始めちゃって、この2人のやりとりが、面白かった。大人だな〜。
- ウッズがクラリネット奏者のHank D'Amicoに捧げた曲。ってクラ吹いてないじゃん・・・。こんなアンニュイな、雰囲気の人だったんでしょうか?しっとりとしたバラードテンポと、倍テンポ全音チェンジのブリッジで構成された曲。うねるウッズのサブトーン!アルトで、こんな音出せる人は、そう居ない。的確に音を選ぶリンチの端正なソロも聴きものです。
- Song for Sisyphus
- Peer Pressure
- Souvenir
- Quill
- C.K.'s Bossa
- Ballad for Hank
- Phil Woods(as)
- Brian Lynch(tp)
- Jim McNeely(p)
- Steve Gilmore(b)
- Bill Goodwin(ds)
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