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このカテゴリへのエントリ数: 最終更新日時: 2010-03-20 17:49 |
Lifetime/Daniele Scannapiecoイタリアン・テナーの代表格ダニエル・スカナピエコ。「3管ハード・バップ!」で推されていたのですが3管そろうのは2曲だけ...。
High Five Quintet、ファブリッツィオ・ボッソ、ニコラ・コンテ絡みの CD やロベルト・ ガットのライヴで結構聴いてきたのですがリーダーアルバムは初めて買いました。フラビオ・ボルトロ、ステファノ・ディ・バティスタとの三つ巴花びら大回転の構成で、バラエティに富んだ内容です。ピアノのジュリアン・オリヴァー・マッツァリエロ、ドラムのアンドレ・チェカレリはイタリアン・ジャズ界ではお馴染みですけど一枚くらい持っているかなと探してみるもののビレリ・ラグレーンの「Standards」しか出てこなかった。何処行った? 表題曲「Lifetime」はバティスタのソプラノと対決です。スカナピエコ、バティスタ、マッツァリエロの共作。アップテンポのモード作。スカナピエコの太い音色は魅力的です。バティスタのソプラノも好きだな。ハーフテンポになって、いなたいバンプで終了。
ボルトロとの2管編成「Red Hot」はスカナピエコ、バティスタ、ダリオ・ロッチグリオーネの共作でスムースジャズ系の曲。ボルトロの超高速機関砲ブレイクソロには仰け反って笑うしかありません。
ベルナルド・アルカディオの「Cercle」は flh,ts,ss の3管アンサンブルで不思議な世界観を表現しています。ゴリゴリのモードです。バティスタがリーブマンっぽいソロの入り。ボルトロの暖かい音色のフリューゲルも絶品。チェカレリの的確なプッシュも素晴らしい。
スカナピエコ、バティスタ共作の「Dark Light」はソロテナーで始まる非常に内省的な雰囲気。スカナピエコのワンホーンで空間の静けさが、いい感じです。ヨーロピアンジャズの哀愁を感じます。
バティスタの曲が2曲続きます。「Dede's Mood」はファンキージャズな曲調でシンセも入ってスムースジャズっぽい曲。'80年代フュージョン感も漂っちゃっています。スカナピエコの細かいフレーズにはブレッカーの影響も見られますがリズムが惜しい...。バティスタのソプラノが音数押さえた感じでシブイです。
「Goodbye Mr. P」はバティスタ らしい哀愁を帯びたメロディーで清涼感のある曲調です。ソプラノの音色もピッタリでソロもジャズのユーモア溢れるアイディアです。
スカナピエコの「Fenomeno」はチェカレリの繰り出す土着系のリムショットリズムでどこかオリエンタルなメロディーの小品。スカナピエコのワンホーンで太い音色で雰囲気を良く出しています。マッツァリエロの流麗なコードワークはヨーロッパ的で涼やかです。
ハイファイブクインテットの「Jazz For More...」に入っていた「Waiting For D」のバティスタとスカナピエコのバトルが盛り上がっちゃいます。新しいリフが、くっついていたりテンポも速めでリズムも歯切れ良くて、こっちの方が好きかも。
「Fast Lane」バティスタのアルトとバトルの曲。ピアノレスで絶叫系の2人の咆吼が続きます。2人ともコルトレーン系の炸裂状態。と、昨日はコルトレーンの命日だったな。チェカレリのしなやかなスネアワークは見事です。
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