Transatlantic connection/Pirineos Jazz Orchestra & Randy Brecker

ピレネーズ・ジャズオーケストラというビッグバンドです。


Transatlantic connection/Pirineos Jazz Orchestra and Randy Brecker

「アキテーヌ、ナヴァール、およびバスク地方からの選りすぐりのジャズミュージシャンによる国境を越えたビッグバンド」という紹介ですが、例によって読めない名前が多くて...。バンド名も英語表記だと「Pyrenees」ですし。とりあえず拠点はフランス、スペインあたりでしょうか。そんなピレネー山脈楽団とランディ・ブレッカーの競演です。

Return of the Brecker Brothers」から「Above & Below」です。ブレッカー・ブラザーズのビッグバンドものでは、WDR ビッグバンドの「Some Skunk Funk」が、兄弟競演で最高でした。マイケル亡き後の今となっては涙モノですが...。再結成後の楽曲は、ビッグバンドで演るには、タイトで難しそうです。キレがイマイチです。
アップテンポの「Nada especial」は正統派バップナンバーです。心地よいビッグバンドサウンドを堪能できます。ランディも好調です。
8ビートの「Ez Da Posible」の空間の作り方はヨーロッパのバンドらしい叙情性も感じられます。好きだ...。
スタンダードの「My ideal」はバラードから始まってスインギーなワルツへ。こういう「普通」の曲でのランディの驚異的な解釈には、いつも驚かされます。アレンジも美しい。
ブレッカー・ブラザーズの「Out of the Loop」から「Harpoon」は、どうビッグバンドで演るの?って感じです。 ECM な雰囲気から、最低限のミュージックシート書いて、「自由!」で演り遂げる事が出来るミュージシャンが集まっているのだなと感心してしまう曲です。
パット・メセニーの「The Way Up」です。「Part One」ってトラックです。メセニーものは、アンサンブルも美しいし、コンセプトも壮大な曲が多いので、「Bob Curnow & The SWR Big Band」の先例のように、良い感じに仕上がりますね。
先述の WDR ビッグバンドの「Some Skunk Funk」でも演っていた「Free fall」です。同じアレンジです。やはりライヴという臨場感で負けてしまいますね。でも、こちらの方が、かなり完成度は高いです。
バラードの「Miniatura」は、全く知らないのですが、ヨーロッパのミュージシャンの曲でしょうか?重心の低いアンサンブルで、叙情的な雰囲気です。
意表を突くイントロの「Cantaloupe island」ですが、ちょっとダルなアレンジになっちゃいました。ファンクは全員ユニゾンな気合い一発でも良い気がします。
「Skylark」は、クリシェラインのアレンジがグッときますね。ヴォーカルとのインタープレイも白眉。
ヴォーカル入りの「Young And Fine」です。Tom Brigandi の「After Hours」でも良い感じだった、ウエザーリポートの曲。ブレッカーとはいえば「Smokin' in the Pit」で、演っていた曲だなぁと納得。それぞれのソロは、一発モノで、ギターが強力に変態だったり...。そのまま、カットアウトのエンディングは、どうかなぁ...。

iTMS でダウンロードしたら、10,11曲に雑音が入っていました。クレーム出して、2曲分タダになりました。今は治っているのかな?

  1. Above & Below
  2. Nada especial
  3. Ez Da Posible
  4. My ideal
  5. Harpoon
  6. The Way Up
  7. Free fall
  8. Miniatura
  9. Cantaloupe island
  10. Skylark
  11. Young And Fine
  • (tp)Randy Brecker,Pascal Drapeau,Laurent Agnés,Jacky Berekoetxea,Ramón García
  • (tb)Fidel Fourneyron,Sébastien Arruty,Juan Carlos Aoiz,Lionel Segui
  • (sax)Ion Robles,Mikel Andueza
  • (ts)Gorka Benítez,Victor De Diego
  • (bs)Roberto Pacheco
  • (p)Albert Bover
  • (g)Dani Pérez
  • (b)David González
  • (ds)Didier Ottaviani
  • (vo)Laura Ridruejo
  • 2006.
2007年05月31日 (木) at 15:11



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