文藝春秋増刊「つなみ 被災地のこども80人の作文集」

文藝春秋増刊「つなみ 被災地のこども80人の作文集」 2011年 8月号image

明治29年、昭和8年、昭和35年のチリ津波と大津波に襲われた三陸の人々を丁寧に取材した吉村 昭先生の「三陸海岸大津波image
」というノンフィクションを思い出しました。以前読んだとき、生々しい証言からの再現物語で、ちょっとした事で生死を分ける津波の怖さに戦慄したのを覚えています。もう1回読んでみようとこちらも一緒に購入してみました。

さて、今回で四度目の大津波に襲われた三陸海岸に関する書籍でコレは次世代に残る(残すべき)ノンフィクションになるのではないかと思います。子供の作文なんですけどね。つたない文章ですが、そこには真実が実直に語られているわけでテレビの映像などでは感じることの出来ない当事者としての災害を肌で感じました。ディザスター・ムービーで云うならば「クローバーフィールドimage」の視点です。世代を超えて災害の記憶を伝えるノンフィクションとして素晴らしい本だと思いました。

大切な身近な人や今までの平和な世界を突然失うという体験をした子供達の悲しみは計り知れない大きさで、僕なんかには理解出来ないのですが…。収録された無邪気な笑顔の子供達の写真を見ると、なぜか希望と力が湧いてくるのです。同世代の子供達にも読んでもらいたいなぁ。


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