Jazz for the Carriage Trade/George Wallington Quintet

ジャズ・フォー・ザ・キャリッジ・トレードimage

俗に言う馬車ジャケです。何故傘を、さして立っているのかは謎ですが、まねしないように。アブナイですから。昔のフィル・ウッズのモノを買い直していたりする訳ですが、これは20代半ばでの録音で、既にウッズ節と音の個性が確立されていて、楽器の鳴らし方も完璧で、シビレマス。スタンダード中心ですが6曲中ウッズのオリジナルが2曲とジョージ・ウォーリントンの奥ゆかしさに(´Д⊂グスンで、「But George」って意味深なタイトルでしたり。

バップの名曲タッド・ダメロン「Our Delight」はファッツ・ナバロというのが定番な感じですが「Some of My Best Friends Are…The Trumpet Players」のロイ・ハーグローブなんかも現代的で好きです。軽快に飛ばすフロント陣の影でウォーリントンの単音弾きソロで失速しているのが否めない。
ミディアムテンポで「Love Is Here to Stay」を大きく唄うドナルド・バードの豊かなサウンドに鳥肌ものです。ここでもウォーリントンは単音弾きソロで、辛抱たまらんって食い気味でソロに突入して吹き倒すウッズ御大(当時若手)。その流れで倍テンソロのバードが見事。定型句なんだけどね。
「Foster Dulles」はリフ何回繰り返したか分からなくなっちゃうよ〜な曲。フロントとリズムのコール&レスポンスがジャズの王道でありますな。
アップテンポの「Together We Wail」はバードvsウッズのアドリブ対決が聴きもの。チェット・ベイカーとジェリー・マリガンの一連の作品を思い起こさせます。バップを極めた両者の華麗な攻防が見事であります。
「What’s New?」で、やっとリーダー目立ってます。行間を読ませる感じのピアノは、バラードに、ぴったりですね。対して音をねじ込む感じのウッズ、大きなメロディーを、ブッとい音で聴かせるバードと、このアルバムのハイライト的な一曲です。
ウッズのオリジナル「しかし…ジョージ…」…で?何かあったんでしょうか?ミディアムテンポの2管アンサンブルが楽しくて、パーカッシブなリフが印象的です。
  1. Our Delight
  2. Love Is Here to Stay
  3. Foster Dulles
  4. Together We Wail
  5. What’s New?
  6. But George
  • Donald Byrd(tp)
  • Phil Woods(as)
  • George Wallington(p)
  • Teddy Kotick(b)
  • Art Taylor(ds)
  • Rec.Jan.20.1956
  • Prestige

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