チネチッタ川崎で。むむむ。なんだこりゃ?あまりにもがっかりな結果だったので吉田 修一の「パレード」原作を帰りに本屋さんで買って速攻で読んだのでした。
藤原竜也ファンなのか女子高生の集団は上映後「えろ〜い。わけわかんなぁ〜い」と叫んでいました。子供達には小出恵介と中村ゆりの濡れ場の騎乗位は刺激が強いのかと思われましたが、わけわからんのはオジサンも一緒だよと心の声。
エヴァ第弐拾伍話形式でそれぞれの視点から物語が交錯して展開していくのは小説どおり。これは映画的では無い。いちいち時間が止まるので気がそがれて没頭出来ない気がしました。そのくせ、何故か原作とは台詞が別人のモノになっていたり、舞台が変わっていたり、重要なエピソードがカットされているので人物の把握に深みが出てこないのが残念です。登場人物で唯一感情移入できそうな良介のエピソードで、大学の友人についてのやりとりなんて、泣かせどころなのになぁ…。
ま、他人同士が無関心に面白可笑しく適度な距離を保ちつつ生活する現代社会の怖さを描いているのでしょう。が、直輝がサトルを尾行するシーンからドリフのコント状態になって(サトルーうしろー!みたいな)最後に絶叫しそうに藤原竜也変顔からマンションの部屋からズームアウトしていくシーンでは、むしろ笑いをこらえてしまいました。全然怖くない!
ベルリン国際映画祭で受賞っていうのは、隣は何をする人ぞ的な人間関係の怖さをギャグで見せたという点に評価が付いたんでしょうかね。WOWOW協賛テレビ的商業映画の範疇で考えると良い方なのでは?