インビクタス

All Blacks
憧れのAllblacksのキャップ

109シネマズMM横浜で。去年のグラン・トリノが最高だったのです。新作をバンバン撮っているクリント・イーストウッド監督作品という事で観ないわけにはいきません。期待通り男臭い映画でした。

南アフリカ共和国の27年間の牢獄生活より解放され初の黒人大統領となったネルソン・マンデラの伝記的物語。といっても最近のゆとり世代の若者の中には話が通じないアホが居るので非常に残念。そんな若い世代にこそ観て欲しいと思います。ラグビーものの原点スクールウォーズで泣いたオッサン世代にも是非!

舞台は1995年の南アフリカ開催のラグビー・ワールドカップ。アパルトヘイトの象徴的存在であったラグビー代表チーム(スプリングボクス)を利用して政治理念を実現しようとするわけですが、その根底に赦しという強い概念があり、白人支配階級と黒人国民を一つにまとめ上げる事に成功するというアバターとは正反対の米国映画という面白い結果です。

スポ根映画としてのハイライトはやはりラグビーの試合なのです。このシーンがド迫力です。男のスポーツとしてサッカーとラグビーを親父に仕込まれた幼少期を過ごした僕ですが、画面を通していても体は動くし、ゴールには歓喜の雄叫びを上げそうになる程に引き込まれました。役者がマジにラグビーやっているようにしか見えない臨場感。マット・デイモンは体が小さいけど筋肉つけて逞しいしザック・フュナティはジョナ・ロムーそっくりで本当に強そう。選手の役者はトレーニング大変だっただろうなぁ。太ももスゲー!芝生の匂い汗臭さシューズやボールの皮の匂いまで伝わってきそうな映像でした。

実話に基づくドキュメンタリー風という映画では脚色で、ホントかよという嘘臭さが命取りになると思うのですが、そんなシーンも少なくて没頭出来ました。モーガン・フリーマンもマンデラそっくりですしね。オール南アフリカロケで、とことんリアルな映画を目指した気合いは素晴らしい。そして、民族や国家を超えた男たちの闘いと生まれたばかりの民主国家を導くマンデラの優しさと信念の強さに感動しました。

この大会での日本対ニュージーランド(Allblacks)戦で17-145という1試合最多失点の大会記録にも触れられています。準決勝でマンデラは日本企業との会談中に勝利が伝えられるという場面も面白い。日本通なイーストウッドらいしい描写です。ところで2019年ラグビーワールドカップは日本開催です。世界では野球ではなくラグビーかサッカーがメジャーなスポーツですから盛り上がって欲しいですね。


映画評論家・町山智浩さん – 小島慶子 キラ☆キラのインタビューでの話も面白いですよ。アッチもマグナム級の爺さん達には負けられないぞ。

公式サイト

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