告白

原作を読んで興味を持ったので観てみました。久々にチネチッタで観ましたが、平日にも関わらず(こんな悲惨なストーリーなのに)結構入っていましたね。

松たか子を、はじめ、役者は大変素晴らしい演技で、子供なのにねーと感心しながら観てしまいました。原作の長い告白をどう表現するのか興味深かったのですが、大した仕掛けはなく、ちょっと残念。しかし中学生の教室の雰囲気はリアルで、監督と出演者の子供達が話し合いを重ねたという結果、うまくいっていたと思います。肝心の告白が聞きづらいという弱点もありますが…。

泥水の中を駆け回るというわけの分からないスローモーションや、不潔直樹の顔に星が舞うマンガ的表現なんかで、アレッ?と思っていたら、突然爆発シーンで「パコと魔法の絵本image」に突入。え〜っ!中島哲也監督は、どうしてもコレがやりたいんだな。この後半が全く蛇足というか要らないんだよなぁ。折角の役者達の熱演が文字通り吹き飛んじゃった感じで残念。CG 入れた事で、物語が薄くなってしまった感が否めない。観客は、この絶望を受け入れられないほど、弱くはないと思うのですが…。そして、先生と修哉は直接会っちゃダメだよね。

全体としてはパコよりも「嫌われ松子の一生image」寄りにディープな題材を軽く表現したいのだなと監督の意図は分かりますがね。原作を読んで衝撃を受けたので、このシナリオは受け入れがたく噴飯ものなわけですが、原作を知らないで観たらどんな感想を持つのかなぁと。

公式サイト

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告白

Live @ Jazz Is 2010/6/11

ライヴ前日レコーディングの仕事でスタジオに入りました。ビッグバンドとストリングスありの今どき珍しい豪華な大編成。録音はハードディスクでコンピュータを使ってデジタル権化な現場なのです。「すみませんー! Pro Tools 止まりましたー!(笑)」みたいな。気に入らない箇所は小節単位で差し替える事が時短に繋がるわけでホントに早く済んで有り難いのですよ。しかし、確実にノリとか音質、音量など変わってしまうのですが、そこはオペレーターの腕でミキシングしていくのですね。我々も均一に演奏しなくてはいけない事になるのです。素材としての音を提供するのがスタジオミュージシャンの使命なわけです。

確かに現場としては時間も限られるし、効率良く作業を進める事が出来ますが、これは本当の音楽じゃないなと。時間と空間を破壊してしまうのだから。

最初、3日間スケジュールされていて、2日間の録音作業でしたが、真ん中の一日に、このライヴがあったわけです。僕抜きのピアノトリオになると思って、大変申し訳ない気持ちで一杯だったのですが、中日が空いてホッとしたわけです。

ネタはスタンダードのアレンジものとオリジナルを少々。やっぱり何も決めず「せ〜のっ!」で突き進む瞬間がゾクゾクして気持ちいいなぁと、しみじみ思ってしまいました。決められたレールを走らない音楽、メンバーそれぞれの音楽的意外性が、演っていて、とても楽しいのですよ。NHKのスコラで紹介されていたエリック・ドルフィー「演奏が終わると、音楽はどこかへ消え去ってしまう。そして二度と捕まえることはできない」の言葉を痛烈に思い出しました。演奏者は勿論、お客さんとの空間と時間の共有こそライヴの醍醐味です。スピーカーやイヤホンで聴く音よりも生音を体で感じて欲しいと、特に若い人や子供達に体験して欲しいと切に思うのはオッサンになったからでしょうか。

ワールドカップ開幕と天気も悪くて不景気なせいなのか、お客さんは少なかったですが、とても楽しかったと言ってくれるので、有難いことです。そんなこんなで、こういうセッションは精神衛生上続けないといけないなぁと、思った次第です。一期一会の精神で日々を一所懸命に。

[ライヴのお知らせ] 2010年6月11日(金) Live @ Jazz Is

この日は諸事情により、ワタクシ、ライヴに行けるのか不安な状況でしたが、なんとかバンマス不在のライヴにならずに済みました。スケジュールが出るまでトリオで演ってくれと、お願いしていたのです。各方面に御迷惑を、お掛けしました。ごめんなさい。ふ〜。

ここ数回はコードレスバンドに傾倒している僕ですが今回はピアノに諸戸君を迎えてスタンダードな編成でオーソドックスにお送りしたいと思っています。そんなこんなで、やっとライヴに漕ぎ着ける事が出来た訳ですが、相変わらず内容はこれから考えます。ここ半月間休みが無いので。大丈夫か?あしからず。

  • Start PM8:00
  • Charge ¥3000
  • Jazz is
0511フライヤー
よろしくお願いします。