借りぐらしのアリエッティ

久々に109シネマズ川崎の大きなシアターで観てきました。ラゾーナ面白いなー。

人間に見つかってはいけない割には、無防備に走り回っているアリエッティで、なぜか見つけても冷静な男の子だなぁと。たぶん、家に代々伝わる小人伝説みたいなモノや、お手伝いさんの樹木希林が執拗に追い回す理由が、あるのだろうなと想像させられるわけですが、ばっさり切られているので消化不良な感じです。ドールハウスの件といい、前の家人と出ていった小人達とのエピソードも、もっとあればよかったかなと。ジムシーみたいな少数狩猟民族風小人も、もっと活躍して欲しかったし、小人世界の追いやられている状況を説明してもいいんじゃないかな?

アニメ描写は、とても興味深かったです。ポットから出てくる水の表面張力の表現やクリップの髪留め、豆電球とか、小さな世界の可愛らしさが、リアルで楽しかったですね。カラス襲撃と巨人樹木希林襲撃には会場の子供達は小躍りして盛り上がっていました。

早速、メアリー・ノートン原作の児童小説「床下の小人たちimage」を帰省のお土産として姪っ子に買ってあげたのは云うまでもありません。僕も、ちょっと読んでみないと納得できない…という困った状態です。しかしながら大人でも、ついつい草むらを覗いてしまう奇行に走るようになったのは云うまでもありません。

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借りぐらしのアリエッティ [DVD]image

夏のお土産シリーズ

床下の小人たち—小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫)image

NHKダーウィンが来た!ビックリ生きものクイズimage

今年は山国といっても、とても暑いです。ま、夜は涼しいのが都会と違うところ。

帰省のお土産シリーズ。今回はこの2冊。先週観たアリエッティの原作と動物クイズ。早速、クイズ攻めに、あっています。

トイ・ストーリー3

109シネマズMM横浜で 2D 。むしろ進んで 2D 吹き替えで。3D で観るなら川崎IMAXでないと、ひたすら苦痛なだけとアリス・イン・ワンダーランドを観た時に痛感しましたし、そもそも映画が、3D である意味がよく分からなくなってしまったという理由で。しかもIMAXの上映が少なくて時間が合わなかったのでした。

というわけで 2D でも充分楽しめました。オマケのデイ&ナイトからして秀逸。遊び心溢れるアニメーションでした。本編も重層的な作りで子供から大人まで全ての人が共感できる登場人物(おもちゃ)の魅力に魅せられました。オトナになり切れないアンディ。そんな成長に、ちょっと寂しさを感じるウッディ。子供を楽しませる事に誇りを持ち過酷な労働に耐えるオモチャ達。杖ついて拷問する労働組合マフィアのクマ。全てが完璧。バービーを、なんとか好きになろうとしているオカマのケンなんておもしろすぐる…。吹き替え版だとニュアンスが薄まっていて残念でしたが。ピクサーは性別さえ超越しているのかと(笑)

宮崎アニメ大好きなジョン・ラセター的ワンポイントキャラも遂にズバリと出てきて、この人達は本当に楽しんで映画を作っているのだなぁと感じました。そしてピクサーという会社そのものが、おもちゃ精神に徹して娯楽を作り出す事に誇りを持って臨んでいるのだなと感心しました。

で、コンバット歩兵たちはパラシュートで、ずっと飛んでいたのだろうか?

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トイ・ストーリー3 [DVD]image

トイ・ストーリー3(日本語吹替版)

15歳の東京大空襲/半藤 一利

15歳の東京大空襲 (ちくまプリマー新書)image

日本人にとって8月は特別な月です。終戦の日が、お盆だというのにも、日本に背負わされた業なのだろうなと、子供の頃から漠然と感じていました。無差別戦略爆撃から2発の原爆で大量殺戮が行われた戦争の愚かさは決して忘れてはならないと思います。同時に日本の行った侵略行為も狂気の沙汰です。日本と米国は戦争していたの?と、真顔で聞き返す最近の、ゆとり世代にビックリするわけですが…。それだけ周りに戦争体験者がいなくなって、学校の授業でしか学べない話になってきている証拠なのでしょうかね。

歴史小説で有名な作者が初めて自分自身の戦争体験を告白するというのも興味深いです。近代歴史の専門家なので歴史検証も、しっかりしていてオススメです。当時の戦争に突き進む社会の空気を小学生から中学生になる少年の視点から生々しく語っているのですが、薄ら寒ささえ感じてしまいました。こうも簡単に戦争を始めてしまうものなのかと。といっても全くもって暗い話かというと、そうでもなく、皇軍軍国少年とは一線を画した、文系少年の、わんぱく振りや学徒動員で工場で知り合ったお姉さんとの初恋話も出てきたりと、活き活きとした溌剌な少年の生活が描かれています。日本軍の連戦連勝に湧く中、国の云っていることは全部嘘っぱちだ!と嘆くお父さんの反骨っぷりもいい。そんな生活の中に暗い影が忍び寄ってくる空気感には冷や汗してしまうのです。

戦争体験は本当に語り部が少なくなっているので貴重な体験談だと思います。焼夷弾の炎から逃げ回る描写は耐え難いものがありました。どうしたら戦争を回避することが出来るのか?日々の我々の暮らしの中から争いの種を排除していく事だという言葉を肝に銘じて生きていきたいと思います。