井上ひさしさんが、先月亡くなったので思い出したように読んでみました。初めて読んだのは小学校の頃だったかな。もう記憶の彼方で忘れていました。全共闘っぽいシュプレヒコールや言い回しが古い所もありますけど、この歳になってから改めて読んでみても、大笑いです。このバカバカしさは、清々しいですよ。思わずサイザーンス サイザンス!と唄ってしまいます。
児童文学として書かれているにも関わらず「常識を疑え!」というアナーキーな思想とナンセンスを根底に据えて、滅茶苦茶な世界観を繰り広げる自由な発想は、現代社会の閉塞感を打ち破るに足るパワーを持ち続けている所に驚愕するわけです。アリス・イン・ワンダーランドのルイス・キャロルなどと比較されるのですが、世界に対する攻撃性と愛情は、断然上です。
のりしろや、切り取り線が書いてある小説なんて見たことないでしょ。そんなエンターテイメントとしての児童文学者(放送作家)という立ち位置も忘れずに、しっかり楽しませてくれる優しさも、氏の人柄を感じさせて、惜しい人を亡くしたものだと、痛感する次第です。
毎日、恐竜図鑑を広げ新聞広告の裏に緻密な模写を日課としている甥っ子に「たまには文字も読んでみろ」と、この本を薦めてみようかしら。
私も小五の頃に読みました。
これって児童文学だったのですか? でも、なんか読めない漢字も多かったような記憶が・・・
私も読み直してみたいと思います。
井上ひさしさんは戯曲もたくさん書かれていますよね。ちょっと原題には古すぎってのもありますが、『天保十二年のシェイクスピア』は凄く面白かったです。劇団新感線版と蜷川版と両方のDVDが出ています。私は蜷川版しか観てないのですが、友達は新感線も良かったと言っていました。お薦めです。音楽は宇崎竜堂さんですよ。機会があったら見てみてください。
井上ひさしブームなのです。DVDとても面白そう。
もう一作「吉里吉里人」を読み返してから書評全集にも手を出そうと思っています。辞書みたいに超厚い本…。
氏といえば、ひょっこりひょうたん島なわけなのですが、リアルタイムではないので、放送作家、劇作家としての、その凄さがイマイチ伝聞でしか知り得なかったまま、そして1つも体験しないまま、亡くなってしまったのです。不勉強を悔やむ今日この頃です。
戯曲というモノは読みやすいものなのでしょうか?挑戦したことが無いので、そこら辺が不安だったりします。
レスありがとうございます。
吉里吉里人は私も持っているのですが、手つかずです。このまま読めないまま死んでしまったらどうしようと危惧しておりますw
戯曲はシェイクスピア位しか読んだことが無いのですが、多分、楽しめると思います。最近では『法王庁の避妊法』を読みましたが原作とは又違って楽しめました。
あ、最初のコメント、原題じゃなくて現代の間違いです。粗忽ですみませんm(__)m