Music & Mistletoe/Wayne Bergeron with the After Hours Brass

音楽とヤドリギ Music & Mistletoeimage

クリスマスアルバムその2。バージェロン先生繋がりで。ブラスアンサンブルです。小編成アンサンブルと云ってもアメリカンな金管バンドで時折つんざく様なトランペットのハイノートに仰け反ります。アレンジはジャズ寄りではありますが、がっつりアドリブがあるわけではなくクリスマスソングの楽しい編曲にニヤリとするのが正しい聴き方かも。昨日のライヴの元ネタもコレでした。

「God Rest Ye Merry Gentlemen」
「Jingle Bells」
「Christmas Is the Warmest Dayof the Year」
「We Three Kings」
「O Christmas Tree」
「Christmas Time Is Here」
「Santa Baby」
「The First Noel」
「It’s Beginning to Look Like Christmas」
「Jolly Old St. Nicholas」
「Hark! The Herald Angels Sing」
「The Christmas Song(Chestnuts Roasting on an Open Fire)」
「Let It Snow! Let It Snow! LetIt Snow!」
「Silent Night」
「O Come All Ye Faithful(Adeste Fidelis)」
「Jingle Bell Rock」
「I’ll Be Home for Christmas」
「Winter Wonderland」
  • Wayne Bergeron(tp,flh)
  • Deb Wagner(tp,flh,vo)
  • Brad Warnaar(frh)
  • Andy Martin(tb)
  • Alan Kaplan(tuba)
  • John Friday(ds)
  • Ray Brinker(ds,per)
  • Trey Henry(b)
  • Ken Wild(b)
  • Christian Jacob(p)
  • Rec.2008
  • Wag Wecords

A Jazz Musician’s Christmas/The Tom Kubis Big Band

Jazz Musician's Christmasimage

クリスマスアルバムその1。最近のビッグバンドでは定番になってきた(過去に出た2枚が合体している)アルバムです。譜面と CD を抱き合わせで販売する商法でアマチュアビッグバンドでは取り上げられる事が多いですし、このアルバムの曲は、この時期演ることが多いです。かなり大変です。とても大変です。ウェイン・バージェロン先生が居るから譜面には容赦ない電信柱が立っています。元々の譜面には「For Wayne」と書いてあるパート譜らしいのですが…。

とはいえ、聴くのは非常に楽しいのですよ。アメリカンで西海岸的なカラッとしたサウンドで、お気楽極楽トム・クービスの譜面は面白いしね。甘く、ロマンティックなクリスマスアルバムに飽きた頃にガツンと突き抜けるハイノートに昇天する事間違い無し。ビッグバンドファンの一家に一枚のクリスマスアルバムですね。

  1. Joy to the World
  2. A Jazz Musician’s Christmas
  3. Away in a Manger
  4. O Holy Night
  5. Let It Snow
  6. God Rest Ye Merrytrombones
  7. Hark! The Herald Angels Sing
  8. Oh Christmas Tree
  9. It Came Upon a Midnight Clear
  10. Deck the Halls
  11. The Twelve Days of Christmas(MyAgent Gave to Me)
  12. Jingle Bells
  13. O Come All Ye Faithful/O Little Town of Bethlehem
  14. We Three Kings
  15. Silent Night
  16. Winter Wonderland
  17. Auld Lang Syne
  • Tom Kubis(arr,p,ss,ts)
  • Wayne Bergeron(tp)
  • Christian Beck(tp)
  • Jeff Bunnell(tp)
  • Darrel Gardner(tp)
  • George Graham(tp)
  • Stan “Be Bop” Martin(tp)
  • Gary Halopoff(tp)
  • Jack Sheldon(tp,vo)
  • Andy Martin(tb)
  • Bob McChesney(tb)
  • Chuck Hughes(tb)
  • Charlie Morillas(tb)
  • Alexander Iles(tb)
  • John Leys(tb)
  • Richard Bullock(btb)
  • Sal Lozano(as)
  • Rusty Higgins(as,ts)
  • Mike Whitman(as,ts)
  • Pete Christlieb(ts)
  • Bill Liston(ts)
  • Jay Mason(as,bs)
  • Brian Williams(bs)
  • Michael Higgins(g)
  • Jack Reidling(p)
  • Trey Henry(b)
  • Dick Weller(ds)
  • Ray Brinker(ds)
  • Carol Jolin(vo)
  • Pat McCormick(vo)
  • Kurt Rasmussen(per)
  • Rec.1992-1995
  • Sea Breeze

Jazz for the Carriage Trade/George Wallington Quintet

ジャズ・フォー・ザ・キャリッジ・トレードimage

俗に言う馬車ジャケです。何故傘を、さして立っているのかは謎ですが、まねしないように。アブナイですから。昔のフィル・ウッズのモノを買い直していたりする訳ですが、これは20代半ばでの録音で、既にウッズ節と音の個性が確立されていて、楽器の鳴らし方も完璧で、シビレマス。スタンダード中心ですが6曲中ウッズのオリジナルが2曲とジョージ・ウォーリントンの奥ゆかしさに(´Д⊂グスンで、「But George」って意味深なタイトルでしたり。

バップの名曲タッド・ダメロン「Our Delight」はファッツ・ナバロというのが定番な感じですが「Some of My Best Friends Are…The Trumpet Players」のロイ・ハーグローブなんかも現代的で好きです。軽快に飛ばすフロント陣の影でウォーリントンの単音弾きソロで失速しているのが否めない。
ミディアムテンポで「Love Is Here to Stay」を大きく唄うドナルド・バードの豊かなサウンドに鳥肌ものです。ここでもウォーリントンは単音弾きソロで、辛抱たまらんって食い気味でソロに突入して吹き倒すウッズ御大(当時若手)。その流れで倍テンソロのバードが見事。定型句なんだけどね。
「Foster Dulles」はリフ何回繰り返したか分からなくなっちゃうよ〜な曲。フロントとリズムのコール&レスポンスがジャズの王道でありますな。
アップテンポの「Together We Wail」はバードvsウッズのアドリブ対決が聴きもの。チェット・ベイカーとジェリー・マリガンの一連の作品を思い起こさせます。バップを極めた両者の華麗な攻防が見事であります。
「What’s New?」で、やっとリーダー目立ってます。行間を読ませる感じのピアノは、バラードに、ぴったりですね。対して音をねじ込む感じのウッズ、大きなメロディーを、ブッとい音で聴かせるバードと、このアルバムのハイライト的な一曲です。
ウッズのオリジナル「しかし…ジョージ…」…で?何かあったんでしょうか?ミディアムテンポの2管アンサンブルが楽しくて、パーカッシブなリフが印象的です。
  1. Our Delight
  2. Love Is Here to Stay
  3. Foster Dulles
  4. Together We Wail
  5. What’s New?
  6. But George
  • Donald Byrd(tp)
  • Phil Woods(as)
  • George Wallington(p)
  • Teddy Kotick(b)
  • Art Taylor(ds)
  • Rec.Jan.20.1956
  • Prestige

Nicolas Folmer meets Bob Mintzer “off the beaten track vol.1″/Nicolas Folmer

二コラ・フォルメル・ミーツ・ボブ・ミンツァーimage

最近のヨーロッパのラッパ吹きといえば、思い出すのは、ファブリッツィオ・ボッソとフラヴィオ・ボルトロのトランペット対決の「Trumpet Legacy」とか、ボッソも入っているアンドレア・サバティーノの「Pure Soul」といったイタリアンジャズトランペットの猛者達の CD ですが、おフランスにも凄い人がいました。ニコラ・フォルメル(フランス語の発音?)のボブ・ミンツァーをゲストに迎えたライヴ盤です。ミンツァーがフランスツアー中という事での合体バンド形態企画で4,7曲目はミンツァーバンドのフィル・マーコヴィッツ(p)、ジェイ・アンダーソン(b)とジョン・ライリー(ds)が入って、まさにミーツ・ボブ・ミンツァーです。

アントニオ・ファラオが強力なプレイで、調べてみたら、フランコ・アンブロゼッティの「Light Breezeimage」と、亡きボブ・バーグの入った「Far Outimage」を持っていて、衝撃的だったのを思い出しました。最近、人の名前が思い出せないのね…。そしてバンジャマン・エノクというドラマーは初めて聴きましたが凄いねー。トニー・ウィリアムス好きならたまらんと思いますよ。

輸入盤で出ていたのですが、あっと言う間に入手困難になっていたのです。国内盤で再発されていたので速ポチッと。ジャケが格好悪いですが…。

で、vol.2は出てないのかい?

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相変わらず男らしいですぜ!
全曲オリジナルというのも媚びない男らしさ。16ビートの「Off the beaten tracks」は疾走感のあるテーマと6/8拍子の対比が効いています。ぶりぶり吹きまくるミンツァー節炸裂に対して、負けていない細かいフレージングのフォルメル。流行りのメカニカルなフレーズで縦横無尽。
「Fun blues」はモノ凄い跳躍。正確です。超絶技巧教則本に出てきそうなメロディーで悶絶モノです。ファラオも煌びやかなピアノです。
ブラシプレイの妙技が光る静かな曲「Soothing spirit」はピアノが主役のホーンアンサンブルの曲。こういう手も、いいなー。
ミンツァーのオリジナルで「Bop boy」本家の録音imageよりも若干速いという爆速テンポで駆け巡る音の洪水といった感じ。一体どうやってタンギングしているのか見当もつかない…orz
バラードの「Absinthe Minded」は大きなメロディーラインで、しっとり行くかと思いきやファラオが炸裂しています。すごーい!
軽快な4ビートの一品で「Let’s Rendez-Vous !」の盛り上がるだけ盛り上がって最後のロングトーンが最強。
「Le chateau de Guillaumes」は雰囲気を変えてボサです。というかヨーロピアンタンゴ?哀愁溢れる雰囲気でヨーロッパジャズの王道です。
ファラオのオリジナルで「Black Inside」はトリッキーなリズムパターン。3と5で取る固まりのメロディー。ソロに入ると4ビートで、ぶち飛ばしています。いやー巧い!
  1. Off the beaten tracks
  2. Fun blues
  3. Soothing spirit
  4. Bop boy
  5. Absinthe Minded
  6. Let’s Rendez-Vous !
  7. Le chateau de Guillaumes
  8. Black Inside
  • Nicolas Folmer(tp)
  • Bob Mintzer(ts)
  • Antonio Farao(p)
  • Jerome Regard(b)
  • Benjamin Henocq(ds)
  • Phil Markowitz(p)4,7
  • Jay Anderson(b)4,7
  • John Riley(ds)4,7
  • Rec.Jul.17,18,23.2009
  • BounDEE