ルームメイト/今邑 彩

ルームメイト (中公文庫)image

多重人格者ミステリーサスペンスです。ルームメイトの失踪から事件は次々に殺人事件が起きるテレビ的な展開。主人公の女の子も、かなり行動的で突き進む姿に違和感を覚えつつ、読者は、すでに中盤で犯人に目星が付いてしまうわけなので、興味の持続を促す上で、もっと陰とした、ジメッとした、人間くさい人物の描き込みが欲しかったかな。

発端がルームメイトの失踪で1人の体に共存する人格たちもルームメイトとして表現されていますが、御都合主義的に発現する、それぞれの人格が、ありきたりで、飽きがくるのも正直なところの感想。全ての事象が多重人格で説明できてしまうのって、なんでもありのスーパーマン的な前提になってしまうから…ちょっとキビシイかな。封印されたモノローグに出現する第三人格の発現理由が全く説明できない所に、この多重人格という設定を乱用しすぎた結末となってしまいました。医学的に、どうこうという事は分かりませんがね。

[ライヴのお知らせ] 2010年5月29日(土) SATURDAY NIGHT JAZZ vol.48

SATURDAY NIGHT JAZZ vol.48
よろしくお願いします。

横浜人形の家」あかいくつ劇場でのジャズライヴ企画48弾です。継続は力なり。(笑)

去年のラフ&スティングでのライヴが思いの外面白かったので、Jazz Isのライヴでも演ってみたりと、すっかりウエストコーストコードレスバンドにハマってしまったわけです。ジェリー・マリガンは聴けば聴くほどウマイ!と唸ってしまう達人。このあたりの曲をコードレスでお届けします。

  • 18:30 開場 19:00 開演
  • 入場料 予約&前売り¥2,300 当日¥2,500 学生¥1,500
  • 横浜人形の家(4 階あかいくつ劇場)
  • 〒231-0023 横浜市中区山下町18 番地
  • TEL:045-671-9361
  • お問い合わせ&ご予約は
  • 090-3088-1526(岩堀)または
  • E-Mail: oohori@d3.dion.ne.jp(大堀サックス研究所)まで

ADLIB ジャムセッション 2010/5/21

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今夜の飲み場所を考えていたところ Twitter の工藤君のつぶやきを見て二年振りに行ってみたADLIBのジャムセッションです。ピアノの位置が変わっていたり、禁煙になっていたり、浦島太郎状態だったわけです。

関口君は初めてだったのですが、六角橋界隈では有名なビバップマンションに在住と云う事で、ご近所さんと判明。ヨーロッパ的なタッチが印象的でした。ゲルシーの本名を初めて知ったのも衝撃。フロントが相変わらず少なくて寂しいですが、アルトと2管で演ったチェロキーが超久々で楽しかったです。

ひとしきり飲んだ後、Little Johnで缶ビールを1本。やっぱり、ココは落ち着くなぁ。


ブンとフン/井上ひさし

ブンとフン (新潮文庫)image

井上ひさしさんが、先月亡くなったので思い出したように読んでみました。初めて読んだのは小学校の頃だったかな。もう記憶の彼方で忘れていました。全共闘っぽいシュプレヒコールや言い回しが古い所もありますけど、この歳になってから改めて読んでみても、大笑いです。このバカバカしさは、清々しいですよ。思わずサイザーンス サイザンス!と唄ってしまいます。

児童文学として書かれているにも関わらず「常識を疑え!」というアナーキーな思想とナンセンスを根底に据えて、滅茶苦茶な世界観を繰り広げる自由な発想は、現代社会の閉塞感を打ち破るに足るパワーを持ち続けている所に驚愕するわけです。アリス・イン・ワンダーランドのルイス・キャロルなどと比較されるのですが、世界に対する攻撃性と愛情は、断然上です。

のりしろや、切り取り線が書いてある小説なんて見たことないでしょ。そんなエンターテイメントとしての児童文学者(放送作家)という立ち位置も忘れずに、しっかり楽しませてくれる優しさも、氏の人柄を感じさせて、惜しい人を亡くしたものだと、痛感する次第です。

毎日、恐竜図鑑を広げ新聞広告の裏に緻密な模写を日課としている甥っ子に「たまには文字も読んでみろ」と、この本を薦めてみようかしら。